2024.12.19

【プロが教える】バルク車とは?特徴や活用シーン、種類や積載方法までご紹介!

バルク車とは、粉粒体を運搬するための特殊車両です。セメントや飼料、穀物、化学品など、様々な産業の原材料や製品の輸送に用いられています。この記事では、バルク車の特徴や活用シーン、主な種類や積載方法について詳しく解説します。

また、バルク車に必要な免許や、よくある質問についても取り上げます。バルク車について詳しく知りたい方は、ぜひこの記事をご覧ください。

バルク車とは?

バルク車とは?

バルク車とは、粉粒体を運搬する目的で使用される車両で、正式名称は粉粒体運搬車です。粉粒体とは、土砂やセメント、小麦粉などの粒の集合体のことです。

バルク車は固体・液体・気体を運搬するタンクローリーと外見は似ていますが、粉粒体を詰め込む口や排出口があるので、構造は異なります。

バルク車の特徴と活用シーン

バルク車最大の特徴は、粉粒体を荷崩れせずに運べる点です。粉粒体を運ぶには袋状の入れ物に入れる必要がありますが、バルク車は粉粒体をそのまま積載できます。

バルク車で運べる粉粒体はさまざまですが、主に各産業の原材料や家畜の飼料を運ぶケースが多いです。

バルク車の主な種類は5つ

バルク車の主な種類は5つ

バルク車には、主に以下の5つの種類があります。

1.セミトレーラー

セミトレーラーは、バルク車の中でもよく見かけるタイプです。けん引することで、大量の粉粒体を長距離運ぶことが可能になります。セミトレーラーで運搬される主な粉粒体は以下の通りです。

粉粒体用途
セメント建設資材
飼料家畜の餌
穀物食品
化学品工業製品

なお、750kg以上をけん引する際はけん引免許が必要です。セミトレーラーを使った輸送では、それ以上の重量のある荷物を運ぶと考えられるので、実質的に必須と言えます。

2.飼料運搬車

飼料運搬車は、養鶏や養豚などの畜産業界で使用され、家畜の飼料を運搬するのに特化したバルク車です。バルクトラックとも呼ばれ、1台で何種類もの飼料を混ぜずに運搬できます。

その理由は、タンク内部の構造にあります。タンク内は複数の空間に区切られているため、異なる種類の飼料を同時に積載できるのです。これにより、一度の運搬で複数の飼料を効率よく配送できます。

また、飼料運搬車の排出方法は、スクリュー方式が採用されています。この方式では、タンク内部のスクリューを回転させることで、飼料を上部へと吸い上げて排出できるのも特徴です。

3.ダンプ併用式

ダンプ併用式とは、その名の通りダンプの機能を併せ持ったバルク車を指します。

通常のバルク車が持つ機能に加え、ダンプカーのように荷台を傾斜させることが可能です。この機能により、積載物を排出する際にタンク内部に残留することなく、効率よく排出できるというメリットがあります。

また、ダンプ併用式は効率的かつ、スピーディーな作業が求められる現場に適しています。そのため、一度の運搬で終わる現場よりも、何度も往復して運搬を行うような現場で活用されることが多いです。

4.エアスライド式

エアスライド式とは、空気の力を使って粉粒体を押し出す機構の一種です。タンクの内部はV字型になっており、粉粒体が集まりやすい構造となっています。

また、タンク内部にはエアスライドキャンバスと呼ばれる布が貼られており、そこから空気を出すことで粉粒体を流動化させます。流動化した粉粒体を下部に集め、圧力をかけることで一気に排出します。

エアスライド式は、粒子の細かい粉の運搬に適しており、セメントや小麦粉、飼料などの運搬に広く用いられています。

5.エアレーションブロー式

エアレーションブロー式は、傾斜のついた複数のタンクを組み合わせたような構造をしており、ホッパー型タンクとも呼ばれます。

エアレーションブロー式では、タンクの傾斜を利用して下部に集まった粉粒体を、空気の圧力で一気に排出します。この方式は、粒子の大きさに関わらず、様々な種類の粉粒体に適しています。

バルク車の構造や積載方法

バルク車の構造や積載方法

バルク車の積載方法は、エアスライド式やエアレーションブロー式に関わらず共通しています。

具体的には、タンク上部に設置された直径約50cmのマンホールから粉粒体を投入します。以下は、バルク車の積載方法の手順です。

  1. バルク車のタンク上部にあるマンホール(通常、直径約50cm)の蓋を開ける
  2. マンホールを通じて、粉粒体をタンク内に投入する
  3. 積載完了後、マンホールの蓋をしっかりと閉める

また、食品衛生法のガイドラインに基づき、衛生面への配慮が施されたバルク車も登場しています。衛生面への配慮の例は以下の通りです。

  • 錆びにくいアルミなどの素材の使用
  • 内部をなめらかな平面で覆う

これらの工夫により、バルク車はより衛生的で安全な運搬を実現しています。

バルク車に必要な免許

バルク車に必要な免許

バルク車を運転する際は、基本的には普通自動車免許があれば問題ありません。しかし、車両の大きさや用途によっては、追加の免許や資格が必要となる場合があります。具体的には、以下の通りです。

  • 大型免許:大型のバルク車を運転する場合に必要
  • けん引免許:セミトレーラータイプのバルク車を運転する場合に必要
  • 高圧ガス移動監視者:質量3,000kg以上のLPガスを運搬・配送する場合に必要
  • 充填作業者:LPガスの充填作業を行う場合に必要

これらの免許や資格は、バルク車で運搬する物質や作業内容によって異なります。そのため、バルク車を運転する前には、必要な免許や資格を確認することが重要です。

トムコの「特殊車両の早期収益化」サービスとは?

トムコの「特殊車両の早期収益化」サービスとは?

特殊車両の販売・架装・整備を手掛ける株式会社トムコでは、特殊車両の早期収益化サービスを提供しています。

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車両の調達では専門的知識を駆使し、本当に使える車かどうかを見極め判断し、購入します。走ることができるトラックではなく、稼ぐトラックを提案致します。

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ホース治具やネジの変換などの製作物にも対応し、液種や仕様の要望から最適な物を選定し、一日でも早く納品します。特殊なパッキンやガスケットなどにも対応し、アクリル製容量窓の交換など、特殊車両にしかない構成部品の修理も可能です。

「特殊車両の導入を検討しているが、時間や費用、専門知識などの課題を抱えている」や「スポットの運行や作業が多く、新車導入の費用対効果が見込めない」といったお悩みをお持ちのお客様は、ぜひトムコの「特殊車両の早期収益化」サービスをご検討ください⇛トムコに相談する

バルク車とはでよくある4つの質問

バルク車とはでよくある4つの質問

ここでは、バルク車に関するよくある質問について3つ取り上げ、お答えします。

質問1.バルク車とタンクローリーの違いは?

バルク車とタンクローリーはどちらも運搬に使用される車両ですが、運ぶものに違いがあります。バルク車は粉粒体を運ぶのに対し、タンクローリーは液体・気体・粉体を運搬します。

質問2.バルク車の別称は?

バルク車にはいくつかの別名があります。

  • バルクローリー
  • ホッパー車
  • エア車
  • バラ車

質問3.バルク車で運搬する際の注意点は?

バルク車は粉粒体を運搬する車両であるため、運搬時には粉塵が舞い上がらないよう注意しなければなりません。また、運搬物がこぼれ落ちないように、積載口をしっかりと閉めておくことも大切です。

質問4.バルク車を製造する代表的なメーカーは?

バルク車を製造するメーカーは架装メーカーが多く、代表的なメーカーは極東開発工業新明和工業カヤバ(KYB)昭和飛行機工業株式会社などがあります。

まとめ

バルク車は、粉粒体を効率的に運搬するための特殊車両であり、その正式名称は粉粒体運搬車です。セメント、飼料、穀物、化学品など、様々な産業の原材料や製品の輸送に用いられています。

なお株式会社トムコでは、特殊車両を取り扱ってきたノウハウがユーザー様の困りごとにマッチし、最適な車両の選定を行うと同時に、特殊車両周辺機器の調達も可能です。高度な専門知識を持った担当者が早期にお客様の課題を解決しますのでぜひ一度ご相談ください。⇛トムコに相談する

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