2025.03.05

産業廃棄物処理の流れとは?委託するときのルールやマニフェスト運用の流れをご紹介!

日々事業活動を行う中で発生する産業廃棄物。その処理は法律で厳しく定められており、適切な処理の流れを理解することは事業者にとって必須です。そこで本記事では、産業廃棄物の処理の流れを排出事業者から最終処分まで、分かりやすく解説します。さらに、委託時のルールやマニフェストの運用方法、よくある質問もまとめていますのでぜひ参考にしてみてください。

産業廃棄物処理の流れとは?

産業廃棄物処理の流れとは?

産業廃棄物の処理は、適切な手続きを踏むことが求められます。まず、排出事業者によって発生した廃棄物は、専門の収集運搬業者または排出事業者自身によって処理施設へ運ばれます。

処理施設では、脱水や焼却、中和などの処理を施し、再利用可能なものはリサイクルされます。再生が困難なものは、最終的に埋立処分などの方法で処理されます。これらの各工程は、法律で定められた基準を満たす必要があり、関係者全員が責任を持って適切に対応することが求められます。

1.排出業者

産業廃棄物の適正処理には、排出事業者が重要な役割を担っています。排出された廃棄物は、適切に分別・保管されるだけでなく、処理業者へ委託する際にも慎重な管理が求められます。

委託時には「マニフェスト」を活用し、廃棄物の種類や量、運搬・処分業者の情報を正確に記録し、適正な処理が行われているかを確認することが不可欠です。排出事業者は、単に廃棄物を引き渡すだけでなく、処理の完了まで責任を持ち、適正なフローを維持することが求められます。

2.収集運搬業者

産業廃棄物の収集・運搬は、排出事業者が発生させた廃棄物を安全に処理施設まで届ける重要な業務です。

運搬の際は、廃棄物が飛散・流出しないよう厳重な管理が求められます。そのため、廃棄物の性状に応じた適切な運搬車両や容器を選び、安全な輸送を実施することが不可欠です。

また、収集・運搬業を行うには、都道府県ごとの許可を取得する必要があり、他県をまたぐ場合には各都道府県での許可が求められます。安全対策を徹底し、事故防止に努めることが収集・運搬業者の責務となります。

3.中間処理業者

産業廃棄物の中間処理は、最終処分やリサイクルを円滑に進めるための重要な工程です。廃棄物をそのまま埋め立てるのではなく、適切に処理を施すことで環境負荷を軽減し、再資源化を促進できます。

具体的な方法としては、焼却による減容化、破砕による細分化、脱水による水分除去、選別による種類ごとの仕分けなどがあります。また、有害物質を無害化する処理や、酸性・アルカリ性の調整を行う中和処理も含まれます。これらの中間処理を適切に実施することで、安全かつ持続可能な廃棄物処理が実現されます。

4.最終処分業者

最終処分とは、産業廃棄物を適切に処理したうえで、埋め立てや海洋投棄を行い、安全に保管する処理方法です。しかし、最終処分場の確保は容易ではなく、新たに設置するにも多くの課題が伴います。

そのため、廃棄物の発生量を削減し、中間処理やリサイクルを活用して、最終処分の必要量を減らすことが重要です。適切に埋め立てられた産業廃棄物は、環境に悪影響を与えない状態で維持されるため、処理の過程で安全性を確保することが求められます。

産業廃棄物を委託するときのルール

産業廃棄物を委託するときのルール

産業廃棄物を適正に処理するためには、排出事業者が委託先を慎重に選定し、法律に基づいた管理を行うことが重要です。委託する際には、産業廃棄物処理委託契約書を締結し、収集・運搬や処理の詳細を明確に記載する必要があります。

また、マニフェストの交付により、廃棄物の処理状況を追跡し、不適切な処理が行われていないか確認することが求められます。さらに、委託先の業者が許可を取得しているかを事前に調査し、必要に応じて現地視察を行うことで、信頼できる業者か判断することが大切です。

マニフェスト運用の流れと義務

マニフェスト運用の流れと義務

産業廃棄物の適正な処理を確保するために、排出事業者はマニフェスト(産業廃棄物管理票)を発行し、処理の流れを管理する必要があります。マニフェストは複写式の7枚構成で、各工程の関係者が必要な情報を記録しながら運用します。

排出事業者は、廃棄物を委託する際にマニフェストを交付し、処理業者の手続きを追跡できるようにすることが義務付けられています。処理完了後、B2票・D票は90日以内、E票は180日以内に排出事業者へ返却される決まりがあり、未返却の場合は確認が必要です。また、A票を含む一部の書類は5年間保管することが求められます。

参考:排出事業者責任 | 電子マニフェストとは

トムコの「特殊車両の早期収益化」サービスとは?

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産業廃棄物処理流れでよくある3つの質問

産業廃棄物処理流れでよくある3つの質問

ここでは、産業廃棄物処理の流れに関するよくある質問について解説します。

質問1.産業廃棄物と一般廃棄物の違いは?

廃棄物は大きく「産業廃棄物」と「一般廃棄物」に分類されます。産業廃棄物は、事業活動によって発生する特定の20種類の廃棄物を指し、それ以外のものはすべて一般廃棄物に分類されます。

一般廃棄物はさらに「事業系一般廃棄物」と「家庭系一般廃棄物」に分けられ、事業活動から発生したもののうち産業廃棄物に該当しないものは事業系一般廃棄物、家庭から出る廃棄物は家庭系一般廃棄物とされます。家庭系一般廃棄物は市区町村が回収しますが、事業系一般廃棄物は事業者が適切に処理し、許可を持つ収集業者へ委託する必要があります。

参考:産業廃棄物と一般廃棄物の違いを詳しく解説 | 法令コラム | サービスブログ | e-reverse.com

質問2.産業廃棄物処理業者に委託する際の注意点は?

産業廃棄物処理を業者に委託する際には、委託契約を締結する必要があります。委託契約は書面で行い、委託先業者が産業廃棄物処理業の許可を持っていることを確認しましょう。

また、マニフェストを適切に運用し、廃棄物の処理状況を管理することも重要です。委託契約の内容やマニフェストの運用方法について不明な点は、専門家や行政機関に相談することをおすすめします。

質問3.産業廃棄物を自社運搬する際のルールは?

自社で産業廃棄物を運搬する場合、都道府県知事等の許可が必要となるケースがあります。また、運搬車両には「産業廃棄物収集運搬車」の表示をする必要があります。

さらに、廃棄物の飛散・流出防止や悪臭・騒音対策など、環境への配慮も求められます。運搬に関する法規制や注意事項を事前に確認し、適切な運搬を心がけましょう。

まとめ

まとめ

産業廃棄物処理は、排出事業者から収集運搬業者、中間処理業者、最終処分業者へと流れる複雑なプロセスです。 それぞれの役割と責任を理解し、マニフェスト制度を適切に運用することで、適正な処理と環境保護を実現できます。

 廃棄物の種類によって処理方法が異なるため、一般廃棄物との区別を明確にすることが重要です。 委託業者選定や自社運搬のルールについても注意が必要であり、疑問があれば専門家へ相談することをおすすめします。
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