2025.02.26

タンクローリーの最大積載容量は?運搬する液体ごとの容量の違いやサイズの種類を解説!

タンクローリーの積載容量は、運ぶ液体や車両のサイズによって大きく異なります。そこで本記事では危険物や非危険物、高圧ガスなど、さまざまな液体を運搬するタンクローリーの容量の違いを分かりやすく解説します。さらに、大型、中型、小型といったサイズごとの容量の違いや、中古タンクローリーを選ぶ際のポイントもご紹介しますのでぜひ参考にしてみてください。

タンクローリーの最大積載容量は?

タンクローリーの最大積載容量は?

タンクローリーの積載容量は、消防法によって最大30,000リットルまでと制限されています。特に、石油類などの危険物を輸送する場合、安全性確保のため1室あたり4,000リットル以下とすることが義務付けられています。

これにより、万が一の事故時にも被害を抑える仕組みとなっているのです。また、タンクは複数の部屋に分けることができ、それぞれ異なる種類の液体を積載することが可能です。

危険物に該当しない液体については容量制限が緩和されるものの、安全走行の観点から適切な容量管理が求められます。

参考:1 危険物政令別表第3 類別 品名 性質 指定数量 第一種酸化性固体 キログラム50 第

運搬する液体ごとの容量の違い

運搬する液体ごとの容量の違い

タンクローリーの積載量は、輸送する液体の種類によって異なる設計が施されています。例えば、ガソリンや軽油を運ぶタンクは8,000〜20,000リットルの容量を持ち、安全基準として1室4,000リットル以下に制限されています。

LPガス専用のタンクは5,000〜10,000リットル、高圧ガス用は300〜3,000リットルと、ガスの特性に応じたサイズが採用されています。また、食品や飲料水の輸送には10,000〜25,000リットルの大型タンクが使われることが一般的です。それぞれの用途に適した構造により、効率的かつ安全な輸送が可能となっています。

タンクローリーの主な種類は3つ

タンクローリーの主な種類は3つ

タンクローリーは積載する荷物によって主に3つの種類に分けられます。それぞれの違いを理解することは、安全な輸送業務を行う上で重要です。以下、3つの種類について解説します。

1.危険物タンクローリー

危険物タンクローリーは、ガソリンや化学薬品などの危険物を安全に輸送するために設計された特殊な車両です。これらのタンクローリーは、輸送中の化学変化や衝撃による損傷を防ぐため、高い耐久性を持つ鋼材を使用しているのが特徴です。

一般的に、普通鋼や強度を高めた高張力鋼が採用されており、一部の車両では腐食対策として内側に特殊なコーティングが施されることもあります。また、積載物の性質に応じてアルミニウム製のタンクが使用される場合もあります。これらの設計により、運搬中の安全性が確保されています。

2.非危険物タンクローリー

非危険物タンクローリーは、食品や工業製品などの危険物に該当しない液体や粉体を運搬するための車両です。例えば、飲料水や小麦粉、セメントなどの輸送に使用されます。

特に粉状の物質を運ぶ場合は「粉粒体運搬車ローリー」と呼ばれ、内部構造もそれに適した設計が施されています。

タンクの材質には、耐久性と耐腐食性に優れたステンレスが一般的に使用されており、衛生管理が求められる食品関連の輸送では、無塗装で光沢のある仕上げが施されることが多くあります。

関連記事:【徹底解説】粉粒体運搬車とは?主な種類や構造、よくある質問まで詳しくご紹介! – 特殊車両の販売・架装・整備なら「株式会社トムコ」にお任せ下さい。

3.高圧ガスローリー

高圧ガスローリーは、LPガスや液化酸素などの高圧ガスを安全に輸送するための特殊な車両です。これらのタンクは、輸送中の圧力変化に耐えられるよう、高張力鋼材などの強度の高い素材が使用されることが一般的です。

タンクの形状は、内部の圧力を均等に分散させるため、断面が真円形になっており、設計段階から安全対策が施されています。また、圧力が異常に上昇した場合に備え、安全弁が作動する仕組みが導入されており、安定した運搬を実現しています。

タンクローリーのサイズの種類

タンクローリーのサイズの種類

タンクローリーは、運搬する液体の種類や量、走行ルートなどに応じて、様々なサイズがあります。大きく分けると、大型、中型、小型の3つの種類があり、それぞれに特徴があります。

大型タンクローリー

大型タンクローリーは、主に石油製品の輸送に使用される車両で、タンクの容量は12,000L〜20,000L程度が一般的です。車両幅には2.5mの制限があるため、タンクは細長い形状になっています。

これらのタンクローリーは、製油所からガソリンスタンドや工場へ燃料を供給する役割を担っており、効率的な大量輸送を可能にしています。

また、中小型タンクローリーと同様に、運転や取り扱いには特定の資格が必要です。安全性を確保するため、タンクや配管には厳しい基準が適用されています。

中型タンクローリー

中型タンクローリーは、3t〜4tクラスの車両で、タンク容量は3,000L〜8,000L程度が一般的です。タンク内部は仕切られており、1室あたり最大4,000Lまで収納できます。これにより、異なる液体を同時に運搬することが可能です。

主な用途としては、工場や建設現場での燃料供給、重油・灯油・軽油の配送、さらには食料や飼料などの輸送が挙げられます。コンパクトなサイズながら十分な積載量を確保できるため、幅広い業界で活用されています。

小型タンクローリー

小型タンクローリーは、2t〜3tクラスの車両で、タンク容量は2,000L〜4,000L程度のサイズが一般的です。コンパクトな車両のため、狭い道でもスムーズに走行でき、特に住宅街での配送に適しています。

主な用途として、家庭への灯油や軽油の供給があり、冬場の暖房用燃料の配送などに活用されています。また、小回りが利くため、工事現場や小規模な施設への燃料補給にも利用されることが多く、機動性の高さが特徴です。

タンクローリーの中古車を選ぶ際のポイント

タンクローリーの中古車を選ぶ際のポイント

タンクローリーの中古車を購入する際は、用途に適した積載容量と車両の状態を慎重に確認することが重要です。特に、危険物を運搬する場合は、総積載量が30,000リットル以下であり、1室あたり4,000リットル以下の基準を満たしているかを確認しましょう。

また、タンクやホースに損傷がないか、バルブやコックが正常に作動するかもチェックが必要です。過去の点検記録や車検証を確認し、適切なメンテナンスが行われてきたかを見極めることも大切です。

さらに、排ガス規制への適合やエンジンの状態を確かめるため、試運転を行い、異常がないかを確認すると安心です。

関連記事:【2025年版】中古のタンクローリー販売でおすすめの会社3選|種類や必要な免許もご紹介!

トムコの「特殊車両の早期収益化」サービスとは?

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タンクローリー 容量でよくある3つの質問

タンクローリー 容量でよくある3つの質問

タンクローリーを運転するには、特殊な資格や免許が必要になります。ここでは、タンクローリーに関するよくある質問をまとめました。

質問1.タンクローリーの運転に必要な資格は?

タンクローリーを運転するには通常の運転免許に加え、車両の種類に応じた資格が必要になります。多くのタンクローリーは大型車両に分類されるため、大型自動車免許が求められることが一般的です。

中型サイズのタンクローリーなら中型免許で運転可能ですが、トレーラー式の場合は牽引免許も必要になります。さらに、輸送する液体の種類によっては、危険物取扱者などの特別な資格が求められることがあります。安全運行のために、必要な免許や資格を適切に取得し、法令を遵守することが不可欠です。

質問2.タンクローリー積載前の安全確認のポイントは?

タンクローリーに液体を積載する際は、徹底した安全確認が求められます。まず、タンクの外観を点検し、亀裂やへこみがないかを確認します。

ホースやバルブの接続状態も入念にチェックし、漏れのないことを確かめることが重要です。また、積載量がタンクの許容範囲内であるか、過積載になっていないかも確認する必要があります。

特に可燃性の液体を扱う際は、不活性ガスによるタンク内の置換や、帯電防止措置を行うことで事故のリスクを低減します。火気厳禁の環境を維持し、安全対策を徹底することが不可欠です。

質問3.中古車の購入とメンテナンスにおける注意点は?

タンクローリーは特殊車両であるため、中古車を購入する際には慎重な選定が求められます。信頼できる販売店を選び、過去の整備履歴や修理実績を確認することが重要です。

現車を確認する際は、タンク内部の汚れやサビ、スケールの有無を細かくチェックし、必要な検査証明書が揃っているかも確かめましょう。特に高圧ガス用のタンクは、容器の再検査記録が適切に管理されているか確認が必要です。

購入後は定期的な点検を行い、ホースやパッキンなどの消耗部品を適切なタイミングで交換し、安全な運行を維持することが大切です。

まとめ

まとめ

タンクローリーの容量は、運搬する液体や車両の種類によって大きく異なります。そのため、タンクローリーを選ぶ際には、運ぶ液体の種類や量、走行ルートなどを考慮し、最適な車両を選択することが重要です。

また、中古車購入時には車両の状態やメンテナンス履歴などを確認し、安全な運行を確保するための適切な投資を行いましょう。なお、トムコでは架装や修理・部品調達まで、お客様のニーズに合わせたサービスを提供しています。
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